2005.10.08


この秋は何をしよう
誰かがくしゃみをした時、つい「お大事に」と口をついて出てしまう。昔読んだ翻訳ものの推理小説かなんかで初めて知ったと思うんだけど…なんだっけな。くしゃみに「お大事に」って返すのは、それ以来なんとなく私の習慣になっています。元々はドイツの習慣だそうですが、なんか素敵だなあと思えたんですよね。もっともそこから話を膨らませたりはしないので、奇妙な顔をされることも少なくありませんが。

海外ミステリの古典と呼ばれるものが好きでいろいろ読んだりしています。シャーロック・ホームズは賛否両論あるけれど大好きな探偵でした。サー・アーサー・コナンドイルが書いた、所謂「聖典」以外にもさまざまなパスティーシュ作品(身も蓋も無い言い方をすればまあ同人誌、なんでしょうか)が出ていて、聖典で名前のみ言及された「語られなかった事件」とか大好きだったりします。でも、ホームズとワトソンのこのやりとりには声を上げて笑ってしまいました。電車の中だったのに。

「ところで、これをどう思う、ワトソン」
「包みだな」
「こりゃまた抜け目の無い答えだ!」

 「シャーロック・ホームズ 四人目の賢者」(ピーター・ラブゼイ他)原書房

いやもう、このやりとりに噴き出してしまいました。アナタのせいですよホームズの旦那!

※ホームズは普段からワトソン博士に対して、自分宛に届けられた手紙や、来客の忘れ物を元にして、推理してみるよう言うのですが、毎回その推理が如何に間違っているかを事細かに解説するのが常なので。きっとこの作品のワトソン博士はすねちゃったんでしょうね。






2005.10.07


Kurzen遺跡。その繁栄と栄華を偲ばせる巨石群を追いかけて。
森の木々の間を縫うように歩き、気が遠くなるような年月に埋もれた遺跡の後を辿る。遥かな時を感じさせる古びた巨石の建造物の中に、なぜか安堵するような安らかな気持ちを覚えた。悠久の時の向こう側に、自分と同じようにここにいた誰かがは、かつて何を思っていたのだろうか。

子どもの頃、私はまだアフリカ大陸が「暗黒大陸」と呼ばれていた頃、探検家という職業があった頃、世界地図にまだ空白が残っていた頃に憧れを持っていました。でも、自分の住んでいるこの世界にそういった余地が残っていない事もわかっていました。当時の記録――探検家の手記や、博物誌を読んでは、かつて広がっていた未知の世界、そして未知の世界が現実に存在した頃のイギリスやアメリカを想像しては、羨望を持ってそこに暮らす自分を想像したりしていました。

だからこそ、でしょうか。ゲームでそれらが追体験できるのが本当に嬉しくて仕方ないです。敵を倒したり、キャラを育てるだけじゃなくて、その世界で過ごす事が。

なので今日も行ってきます。






2005.10.06


反日運動が盛り上がった辺りから、中国のことに興味を持つようになりました。時事問題を扱ったblogや書籍を見つけては目を通すようにしているんですが、これから起きる幾つかの可能性の一つとして北京オリンピックを境にした中国バブルの崩壊――即ち現体制の崩壊があったとしても、あの国は共産党であり続けるような気がしています。いや、寧ろ今よりも「資本主義」に対して風当たりの強い国になるんじゃないかな…。

現在、中国の地方では所得格差を理由とした暴動が数多く起きていると言われていますが、書籍やネットから拾った情報によればそれらは所得格差と一言で言うにはあまりにも酷い問題に端を発しています。

「資本主義」が中国に伝わったことにより、当然地方にも資本の流入、つまり安価な労働力を当て込んだ大規模な工業地域の建設がありました。けれどそれは、地方の農民から権力で土地を取り上げての建設であり、抗議は軍隊の投入により鎮圧されたと言います。

そしてその工場では非常な低賃金で労働者を扱い、賃金の未払いも珍しくありません。なおかつ、公害に関して殆ど無頓着なため、工場での作業者や、周囲に住むかつての農民に対し、カドミウムや水銀の垂れ流し等で、とにかく飲める水が無いなど、恐ろしい被害を与えていると言われます。

こういった工場の収益は労働者や周辺住民に還元されるのでしょうか。答えは否です。殆ど全てが土地の確保や、暴動から工場を守るという便宜を図ってくれた地方官僚と、資本家に流れていってしまいます。地域住民、労働者ともに一方的に搾取されるだけです。

土地を奪われた農民、低賃金で働かされる労働者、大気、水、そして土地までも汚染された周辺の住民が、自分たちの犠牲の上で裕福になる官僚や資本家に対して暴動を起こす――以前は完璧な言論統制から一切報道されなかったのに、最近では大陸紙にも載るようになったみたいですね。

だからこそ心配なのは「全ては資本主義のせいだ」とされることなんですが…なんかこの状況、かつてのイスラム諸国や東欧諸国で起きた事と似ているような気がします。そしてそれらの国々と同じ道を辿るとするならば、やはり「資本主義」を排除した新しい体制作りが起きるんじゃないかな…。

中国は経済力、軍事力ともに無関心でいるにはあまりにも大きな国に成長しています。隣国と言えば言えなくもないし。仲良くするにせよ喧嘩するにせよ、動向や内情には関心持っていた方が良さそうです。私が読んだ本やblogなどが全て嘘を出任せと捏造なら、何も心配することは無いかもしれませんけれど。






2005.10.05


コテージの外は直ぐプライベートビーチ(嘘)。
赤道直下の日差しが、ただ肌に当たるのが嬉しい。朝、強い紫外線を寝不足な瞼にちりちりと感じながら、誰もいない海を見てまた頬が緩んでくる。別れを告げた夏を追いかけてきて良かった。ランチの時間まで泳いでこよう。ちょっとした罪悪感に苛まれながら、真っ白に輝く砂浜で軽く飲んでそれから――

なんて書けたらどんなに良かったか。暑くなったり、かと思えば急に寒くなったりして着ていく服に困っています。今日は失敗したなあ……長袖着ていけば良かった。風邪引いたかな。鼻水止まりません。

今年の冬は絶対赤道直下のどこかに行こう。殺伐とした南の島を舞台にしたゲームを遊びながらそんなことを思いました。






2005.10.04


おばあさんからハーブについて教わる私「これは闇の中で取れる茸。ほんの少し扱いを間違えると強い毒性を持つけれど…」。
「自分のパソコン買ったんですよ」

秋葉原まで行ってノートPC買いました、とバイト先のSさんが、嬉しそうに。椎名さんってパソコン詳しいですよね? ゲームとか面白いの知ってたら教えて下さいとも言われたんですが…。こんなのこんなの教えても多分ノートじゃ動かないしなぁ。お値段聞いてみたけど、多分グラフィックボードとかいいの積んでない感じだったし。

その前に普通の女の子やらないのかこの手のゲームは。面白いんだけどな。

音楽とかも今ダウンロードで買ったり出来るんですよね?とも聞かれたので、iTunesのサービスとかなら1曲150円くらいらしいよと言ったら感激していました。あーでもあれってiPod持ってないとあんまり意味無いんじゃないのかな?いろいろ制約があったような気がするので、利用する際にはくれぐれもしっかり調べてからとだけ伝えました。だって私使ってないし。

そのほかにもウィルスや、[危険な2ch]について聞かれましたけれど…なんだろう。あまりPCに詳しくない人にこういった事を伝えるのって、凄く難しいんですね。






2005.10.03


管理された人と風景。
「[自由である事]と[自由であると感じる事]と[自由であると信じる事]とでは全く意味が違う。けれど、私はそれを全てほぼ同じだとみなす事にして自分と世界に折り合いをつけている」

何年か前に彼に向かって言ったこの言葉に嘘は無かった。断じて無かった。けれど、今の私は[自由である事]にこだわって、遠く微かにサイレンの音を聴きながら銃声の響く薄く日の差し込むビルの隙間を逃げ回っている。

まあこれなんですけどね。






2005.10.02


お茶を飲みながら。
「短いのも似合うね」

佐緒里さんと会って最初に言われた言葉。何気ないけれど、でも、嬉しかった。ショートにするのは初めてじゃないけれど、ずっと伸ばしていた髪を切るのはそれでも抵抗があってどこか息苦しい感じがする。でも、彼女にそう言ってもらえたことで、それだけで私はなんだか満ちたりてしまったのでした。

美味しかったです。
「事ある毎に彼が結婚しようと言ってきて困るよ、もう」

そうだね、学生なんだしね、なんて相槌を打ちながら、それでもとても嬉しそうな、私よりもずっと大人びた彼女がとても可愛らしい。結婚しちゃえばいいのに、なんて言ってあげないけどね。ほんの少し、悔しいから。

今日は飲茶をしながらおしゃべりしてきました。佐緒里さんはいつもエネルギッシュで力を分け与えてくれるような気がします。また遊びに行こうね。今度は今日話題にも上がった鎌倉のわらび餅食べに行こうよ。






2005.10.01


折り紙みたいな蕾。
入院して、手術して、退院したからってすっかり元気になるわけではないのはわかっているけれど。でも具合の悪い自分の体がもどかしい。

ずっといろいろ考えて、ずっといろいろ思って。それでも時間は流れていくし、自分は自分でしかないし、だからやりたいことだって知りたい事だって沢山あるし。

随分長い間放っておいたこのサイトを、今なら気負わないで書いていける気がします。もうきっと誰も見てないけれど、その方が、始めやすい。そんな気がする。とても静かな気持ちで、わくわくしている自分がいる。何かわからないけれど、何もかもが楽しみに感じる。

知りたい。見てみたい。それだけ。
毎日病院の窓から見ていた空は、その向こうにあるはずの世界の可能性を唆して微笑む。

ただいま。帰って来られたよ。ありがとう。






                   





















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